116F52

20歳の男性。右足関節の外側部痛を主訴に来院した。昨日、サッカーの練習中に右足関節を捻り受傷した。右足関節の外果周囲に皮下出血を伴う腫脹を認める。右足関節のエックス線写真(A)と受傷肢位を強制したストレスエックス線写真(B)とを別に示す。

右足関節の状態として適切なのはどれか。

強直
拘縮
破壊
変形
不安定性

解答: e

116F52の解説

【プロセス】
①サッカーの練習中に右足関節を捻り受傷
②右足関節の外果周囲に皮下出血を伴う腫脹
③右足関節のエックス線写真にて骨折は認めない
④受傷肢位を強制したストレスエックス線写真にて距骨傾斜角度が15度を超えており(健常人では5度以下)、内反不安定性がみてとれる。
☞①②よりまずは骨折の有無を判別したいところ。③より否定され、足関節捻挫が考えやすい。④は足関節捻挫の分類ではグレードIII(重症)に該当する。

【選択肢考察】
a 強直状態では、関節自体の病変により当該の関節運動が制限される。いま、画像Bでみられているのは不安定性であり、動かないわけではない。
b 拘縮状態では、関節周囲の軟部組織が原因で当該の関節運動が制限される。いま、画像Bでみられているのは不安定性であり、動かないわけではない。
c 画像Aより関節破壊は考えにくい。
d 画像Aより関節変形は考えにくい。
e 正しい。上記の通り。

正答率:86%

テーマ:ストレスエックス線写真から判断する関節の状態

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