116E39

21歳の男性。左頬部の痛みを主訴に来院した。1週間前から咽頭痛、鼻汁があり3日で改善した。昨日から左頬部の痛みと圧迫感、浮腫が出現し、増悪してきたため来院した。既往歴に特記すべきことはない。体温36.5℃。脈拍80/分、整。血圧106/76mmHg。呼吸数14/分。鼻鏡検査で左中鼻道に膿性鼻汁を認める。顔面の写真を別に示す。

この時点でみられる可能性が最も低いのはどれか。

歯痛
鼻閉
上顎痛
嗅覚低下
視力低下

解答: e

116E39の解説

【プロセス】
①1週間前から咽頭痛、鼻汁があり3日で改善
②昨日から左頬部の痛みと圧迫感、浮腫
③鼻鏡検査で左中鼻道に膿性鼻汁
④顔面の写真にて左頬部の膨隆(発赤なし)
☞①を前駆感染とした②であり、③④からは急性副鼻腔炎と考えられる。

【選択肢考察】
a 膨隆部位の直下には歯があるため、炎症が波及し、歯痛をみる。
b ③より鼻閉は必発。
c 膨隆部位は左上顎であり、同部位の痛みが予想される。
d 副鼻腔炎を疑う代表的な症候の1つである。
e 誤り。炎症が眼窩に及んだ場合、視力低下をきたす恐れは確かにある。が、現在の副鼻腔炎の存在部位から眼窩は比較的距離があり、選択肢中では可能性的に最も低い。

正答率:81%

テーマ:急性副鼻腔炎患者で予想される症候

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