116E37

7歳の女児。友人の家でエビを摂取した後に急に嘔吐し、意識がもうろうとなったため救急車で搬入された。過去にカニを食べて蕁麻疹が出たことがあった。意識レベルはGCSスコアでE3V3M4。体温36.2℃。心拍数124/分、整。血圧78/52mmHg。呼吸数30/分。SpO2 98%(マスク3L/分 酸素投与下)。全身は蒼白で膨疹が散在している。両側の胸部で喘鳴を聴取する。

直ちに行うべき治療はどれか。

β刺激薬吸入
アトロピン静注
アドレナリン筋注
抗ヒスタミン薬静注
プレドニゾロン静注

解答: c

116E37の解説

【プロセス】
①友人の家でエビを摂取した後に急に嘔吐
②過去にカニを食べて蕁麻疹
③GCS E3V3M4
④血圧78/52mmHg
⑤全身は蒼白で膨疹が散在
⑥両側の胸部で喘鳴を聴取
☞①②より食物アレルギーが考えやすい。⑤からはI型アレルギー機序が、⑥からは喘息様の気道狭窄が推定される。③より意識障害があり、④よりショック状態。食物アレルギーによるアナフィラキシーショックの診断。

【選択肢考察】
a 気管支拡張作用あり。⑥に対し有効ではあるも、アナフィラキシーショックに対する第一選択薬ではない。
b 徐脈性疾患に対して有効。
c 正しい。アナフィラキシーショックに対する第一選択である。
d I型アレルギーに対して有効ではあるも、アナフィラキシーショックに対する第一選択薬ではない。
e 副腎皮質ステロイド。アナフィラキシーに対して有効ではあるも、アナフィラキシーショックに対する第一選択薬ではない。

正答率:99%

テーマ:アナフィラキシーショックに直ちに行うべき治療

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