116E34

82歳の男性。心不全の急性増悪で入院していたが、病状が安定してきたので退院を見据えて療養環境を調整することになった。高血圧症、陳旧性心筋梗塞の既往があり、多発ラクナ脳梗塞後遺症で巧緻機能障害を認める。改訂長谷川式簡易知能評価スケールは16点(30点満点)である。独居で血縁者はいない。

この患者への対応で適切でないのはどれか。

訪問看護を計画する。
介護保険の申請を勧める。
服薬管理を本人に任せる。
成年後見制度の適応を検討する。
多職種間で患者情報を共有する。

解答: c

116E34の解説

【プロセス】
①退院を見据えて療養環境を調整
②改訂長谷川式簡易知能評価スケールは16点(30点満点)
③独居で血縁者はいない
☞②より認知機能の低下があり、③の状況から考えても、このまま退院して自宅に戻っても満足なリハビリや社会復帰が難しそうだ。そのため、①が重要となる。

【選択肢考察】
a 在宅での療養を円滑に行うべく、訪問看護を導入する。
b 要支援ないし要介護認定される可能性が高く、介護保険サービスの利用を検討する。
c 誤り。認知機能低下があり、独力での服薬管理は困難である。
d ③より、成年後見制度の適応も考慮する。
e チーム医療における大前提である。

正答率:99%

テーマ:認知症高齢者の退院を見据えての対応

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