116D66

38歳の初妊婦。妊娠24週2日に双胎妊娠の精査を目的に来院した。①体外受精-胚移植で妊娠し、産科診療所で妊娠初期から妊婦健康診査を受けていた。妊娠9週時に、②一絨毛膜二羊膜双胎と診断されている。妊娠18週までは異常を指摘されていなかったが、次第に推定胎児体重の差を認めるようになり、双胎間輸血症候群の可能性を疑われ紹介受診となった。来院時の超音波検査では、③推定胎児体重の差は約20%であり、④最大羊水深度は大きい児が8cm、小さい児が2cmで、⑤子宮頸管長は25mmであった。

双胎間輸血症候群の診断のために必要な情報はどれか。2つ選べ

解答: b,d

116D66の解説

【プロセス】
双胎間輸血症候群〈TTTS〉は、1絨毛膜2羊膜〈MD〉双胎の場合は受血児の羊水過多と供血児の羊水過少、1絨毛膜1羊膜〈MM〉双胎の場合は羊水過多と一児の膀胱が大きくかつ他児の膀胱が小さいか見えないことで各々診断される。

【選択肢考察】
a 妊娠方法はTTTSの診断に関係しない。
b 正しい。MDとMMにて診断基準が分かれるため、まずどちらかを明確にする必要がある。
c よくある引っかけ肢。TTTSでは胎児間の体重差がみられるも、この事実自体は診断基準に含まれない。
d 正しい。上述の通り、受血児の羊水過多(最大羊水深度≧8cm)と供血児の羊水過少(最大羊水深度≦2cm)が診断に必要である。
e 子宮頸管長はTTTSの診断に関係しない。

正答率:43%

テーマ:双胎間輸血症候群〈TTTS〉の診断に必要な情報

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