116D67

3歳の男児。半年前からの多毛と体重増加を主訴に母親とともに来院した。身長92.5cm、体重18.5kg。体温36.7℃。脈拍124/分、整。血圧134/86mmHg。呼吸数24/分。SpO2 99%(room air)。活気良好。顔色良好。心音と呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。満月様顔貌と中心性肥満を認める。患児の成長曲線を別に示す。

診断に必要なホルモン検査はどれか。2つ選べ

LH
PTH
ACTH
アドレナリン
コルチゾール

解答: c,e

116D67の解説

【プロセス】
①3歳の男児
②半年前からの多毛と体重増加
③満月様顔貌と中心性肥満
④患児の成長曲線では3歳ころからの身長停滞と体重増加
☞①④からは小児低身長の鑑別となるが、②③のキーワードからCushing症候群の判定は容易であろう。Cushing症候群は内分泌性低身長をきたす疾患の1つである。

【選択肢考察】
a 思春期早発症を疑った場合などに測定する。
b 副甲状腺機能異常を疑った場合に測定する。
c 正しい。Cushing症候群におけるACTH依存性の有無を判定可能。
d 褐色細胞腫を疑った場合などに測定する。
e 正しい。Cushing症候群ではコルチゾールが高値を示す。

正答率:99%

テーマ:内分泌性低身長をみるCushing症候群の診断に必要なホルモン検査

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