116D31

52歳の女性。視力低下を主訴に来院した。3日前から耳鳴り、頭痛があり、昨日から両眼とも見えにくくなった。視力は右眼0.02(0.05×+2.5D)、左眼0.02(0.06×+1.75D)、眼圧は右眼12mmHg、左眼13mmHgである。右眼の眼底写真(A)、蛍光眼底造影写真(B)および黄斑部の光干渉断層計〈OCT〉像(C)を別に示す。左眼も同様の所見であった。

確定診断に有用な検査はどれか。

針反応
脳脊髄液検査
パッチテスト
ツベルクリン反応
胸部エックス線検査

解答: b

116D31の解説

【プロセス】
①視力低下
②耳鳴り、頭痛
③右眼の眼底写真にて漿液性網膜剥離
④蛍光眼底造影写真にて点状蛍光漏出の多発
⑤黄斑部の光干渉断層計〈OCT〉像にて漿液性網膜剥離
☞②が強烈なキーワードであろう。①と合わせ、Vogt-小柳-原田病と考えられる。本疾患ではぶどう膜炎により、脈絡膜の透過性が亢進し、漿液性網膜剥離をみる(③④⑤)。

【選択肢考察】
a Behçet病の検査。
b 正しい。Vogt-小柳-原田病では無菌性髄膜炎を合併することがある。
c IV型アレルギーの検査。
d サルコイドーシスの検査。
e ぶどう膜炎領域で言うなら、サルコイドーシスの両側肺門リンパ節腫脹〈BHL〉の同定に有効。

正答率:81%

テーマ:Vogt-小柳-原田病の確定診断に有用な検査

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