116D28

3歳の男児。居間で咳をし、気持ちの悪そうな顔をしているところを母親に見つけられ、連れられて救急外来を受診した。意識は清明。泣いていない。母親の話では子どもの周りには灰皿とたばこの吸い殻があり、1円玉や10円玉などの硬貨も財布とともに散らばっていたと言う。

誤飲に対する処置を判断する情報として有用性が低いのはどれか。

「吐かせましたか」
「水を飲ませましたか」
「口の中に何か入っていましたか」
「どれくらい時間がたっていますか」
「以前にこのようなことはありましたか」

解答: e

116D28の解説

【プロセス】
①3歳の男児
②居間で咳をし、気持ちの悪そうな顔をしている
③子どもの周りには灰皿とたばこの吸い殻、1円玉や10円玉などの硬貨
☞状況的に何かを飲み込んでしまった可能性が高い。可能であれば③を子どもの周りに放置する状況は避けたいものだが、時に子どもは予想外の行動をとるため、親としても万全を期すのは難しい。

【選択肢考察】
a すでに誤飲したものを吐瀉済なのか否か、を確認する。
b たばこを誤飲していた場合、水分摂取によりニコチンが水に溶出し、吸収されやすくなる危険がある。
c 当時の状況をなるべく詳細に聞く。
d まだ胃内にありそうか、それとも腸まで流れていってしまっているか、などの推定に役立つ。
e 誤り。以前にこのようなことがあろうがなかろうが、今回の誤飲に対する処置の方針が変わることはない。もちろん同じことを繰り返すようであれば、③のような状況を避けてもらう、などの指導もできるが、それは全てが一段落した後である。少なくとも現時点で「誤飲に対する処置を判断する情報として」は選択肢中で最も有用性が低い。

正答率:92%

テーマ:誤飲に対する処置を判断する情報

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