116D16

72歳の男性。肺がん検診で胸部異常陰影を指摘され来院した。胸部エックス線写真(A)と胸部造影CT(B)とを別に示す。

この患者で認められる可能性が高い症状はどれか。

嗄声
不整脈
呼吸困難
心窩部痛
頸静脈怒張

解答: a

116D16の解説

【プロセス】
①高齢男性
②肺がん検診で胸部異常陰影
③胸部エックス線写真にて左肺門部に腫瘤影
④胸部造影CTにて左肺門部を占める腫瘤影と大動脈弓下への浸潤
☞①〜④より肺癌である。実質的な画像一発問題で、この部分にある腫瘍がどのような影響をもたらすか、が問われている。

【選択肢考察】
a 正しい。大動脈弓下には反回神経が通過する。これが障害され、嗄声をみる。
b 癌性心膜炎などにより心臓へ影響が及んだ際には考えうる。
c 主気管支レベルでの閉塞はみられないため、呼吸困難は考えにくい。
d 腫瘍が存在するのは左肺門部であり、左胸痛ならありえるが、心窩部痛は考えにくい。
e 上大静脈が侵され、上大静脈症候群を呈しているケースでみられうる。

正答率:97%

テーマ:肺癌で認められる可能性が高い症状

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