116C58

40歳の女性。特定健康診査を受けた。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴はない。飲酒は日本酒5合/日である。身長148cm、体重65kg。BMI 29.6。腹囲92cm。体温36.4℃。脈拍72/分、整。血圧128/68mmHg。血液所見(空腹時):赤血球352万、Hb 9.8g/dL、Ht 32%、白血球9,200。血液生化学所見:総蛋白6.4g/dL、アルブミン2.8g/dL、AST 76U/L、ALT 58U/L、LD 338U/L(基準120~245)、尿素窒素25mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、血糖102mg/dL、HbA1c 5.8%(基準4.6~6.2)、総コレステロール220mg/dL、HDLコレステロール42mg/dL、トリグリセリド140mg/dL。Na 135mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 93mEq/L。

この患者で特定保健指導による支援が必要とされる基準に該当するのはどれか。2つ選べ

BMI 29.6
腹囲92cm
Hb 9.8g/dL
AST 76U/L
日本酒5合/日

解答: a,b

116C58の解説

【プロセス】
①特定健康診査を受けた40歳女性
②飲酒は日本酒5合/日
③身長148cm、体重65kg(BMI 29.6)
④腹囲92cm
⑤AST 76U/L、ALT 58U/L
⑥血糖102mg/dL、HbA1c 5.8%
☞究極のところ、特定保健指導対象者の選定基準を覚えているか否か、の知識問題。③④より肥満が読み取れる。⑥は糖尿病の基準を満たさないものの、特定保健指導対象者の選定基準〔空腹時血糖≧100mg/dLまたはHbA1c≧5.6%〕を超えていることに注意(細かいため本問ではそこまで突っ込まれていないが、もし選択肢にHbA1cが含まれていたら正解になりうる)。②⑤よりアルコール多飲による肝障害が推定されるが、今回問われている基準には含まれない。

【選択肢考察】
a 正しい。BMI≧25が基準の1つにある。
b 正しい。腹囲は男性≧85cm、女性≧90cmが基準にある。
c Hbは基準に含まれない。
d ASTは基準に含まれない。
e 飲酒量は基準に含まれない。

正答率:73%

テーマ:特定保健指導による支援が必要とされる基準

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし