116C48

28歳の女性。悪心と倦怠感を主訴に受診した。最終月経は8週間前。無月経のため5日前に行った妊娠検査薬が陽性だった。軽度の下腹部痛を自覚している。最近食欲が低下しているという。内診で性器出血は認めず、経腟超音波検査で子宮内に頭殿長18mmの心拍を有する胎児を認める。身長156cm、体重48kg(非妊時49kg)。尿ケトンは陰性。飲食店勤務のため立ち仕事が多く勤務時間を短くしたいという相談があった。

適切な対応はどれか。

保健センターへの連絡を勧める。
勤務先へ診療情報提供書を送付する。
産前休業を申請するように指示する。
母性健康管理指導事項連絡カードを発行する。
職場へ母子健康手帳を提示するように指示する。

解答: d

116C48の解説

【プロセス】
①無月経のため5日前に行った妊娠検査薬が陽性
②経腟超音波検査で子宮内に頭殿長18mmの心拍を有する胎児
③飲食店勤務のため立ち仕事が多く勤務時間を短くしたいという相談
☞①②より妊婦である。③の相談に対する適切な対応が問われている。

【選択肢考察】
a 一般的な健康相談や出産後の乳幼児健診などの相談には応じてくれるかもしれないが、勤務時間短縮という要望には関与しない。
b 診療情報提供書は医療機関同士でやり取りするものである。勤務先へ送付はしない。
c 産前休業は予定日の6週前から取得できる。これは法律に定められた休業であり、現時点からの勤務時間短縮とは異なるものである。
d 正しい。勤務先の担当者へ事情を伝えるべく、母性健康管理指導事項連絡カードを発行するとよい。
e 母子健康手帳は妊娠中〜出産後の記録を行うものであり、職場へ提示する類のものではない。

正答率:96%

テーマ:「勤務時間を短くしたい」と相談があった妊婦への対応

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