84歳の女性。頭痛を主訴に来院した。今朝自宅内の段差で転倒し頭部を打撲し、頭痛を生じたため息子に付き添われて受診した。最近は歩行が小刻みになり自宅内でも転倒が多いという。息子とは同居しているが日中は仕事で不在である。自宅近くの診療所を不定期に受診しているが詳細は不明で、薬が自宅に多く残されているという。身長152cm、体重46kg。頭部以外に疼痛の訴えはない。歩行は小刻みで、両側上肢に筋強剛を認める。振戦はない。血液所見:赤血球421万、Hb 12.0g/dL、Ht 39%、白血球7,600、血小板28万。血液生化学所見:総蛋白6.0g/dL、アルブミン3.4g/dL、尿素窒素25mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、血糖150mg/dL、HbA1c 6.9%(基準4.6~6.2)、Na 143mEq/L、K 4.3mEq/L、Cl 108mEq/L。頭部単純CTで頭蓋内出血を認めない。
この患者への対応で適切でないのはどれか。
正答率:97%
テーマ:易転倒性の高齢者への対応