116C39

64歳の女性。1年前から徐々に物忘れがひどくなってきていることを心配した家族に伴われて来院した。最近は財布をしまったことや食事をしたことを思い出せないこともあるという。

この患者の診断に有用な検査はどれか。

Rorschachテスト
田中・Binet知能検査
津守・稲毛式発達検査
Wechsler成人知能検査
簡易精神症状評価尺度[Brief Psychiatric Rating Scale〈BPRS〉]

解答: d

116C39の解説

【プロセス】
①1年前から徐々に物忘れがひどくなってきている
②最近は財布をしまったことや食事をしたことを思い出せない
☞認知症の検査を選ぶ。過去問ではMini-Mental State Examination〈MMSE〉や改訂長谷川式簡易知的評価スケール〈HDS-R〉の出題がほとんどであるが、本問は少し変わった切り口で攻めてきている。

【選択肢考察】
a 無/有彩色のインクのシミ状図版10枚を順に提示する投影法。
b 主に小児を対象とした知能検査。
c 保護者に質問する形をとる、小児の発達検査。
d 正しい。17歳以上に有効となる知能検査である。
e 幅広く精神心理面を検査する尺度であり、ピンポイントに認知症の評価には使うことはしない。

正答率:76%

テーマ:認知症の診断に有用な検査

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