116B34

19歳の男性。交通外傷のため救急車で搬入された。河川沿いの堤防道路でオートバイ運転中に対向車と接触し転倒、崖下に転落した。問いかけに対して名前は言える。心拍数122/分。血圧72/50mmHg。呼吸数28/分。SpO2 96%(room air)。右前胸部に圧痛があり、右呼吸音が減弱している。腹部は膨満している。右下肢は外旋位で右下腿の変形と開放創を認める。大量輸液を行っても血圧の上昇がみられなかった。出血の持続と凝固障害の合併が懸念されるため、血液型の確定を待たずに院内にある輸血製剤を用いて輸血療法を行うことにした。

投与が可能な濃厚赤血球液と新鮮凍結血漿の組合せはどれか。

濃厚赤血球液=O型Rh(+)、新鮮凍結血漿=O型Rh(+)
濃厚赤血球液=O型Rh(+)、新鮮凍結血漿=AB型Rh(+)
濃厚赤血球液=AB型Rh(+)、新鮮凍結血漿=O型Rh(+)
濃厚赤血球液=AB型Rh(+)、新鮮凍結血漿=AB型Rh(+)
濃厚赤血球液=AB型Rh(+)、新鮮凍結血漿=AB型Rh(−)

解答: b

116B34の解説

【プロセス】
①交通外傷
②出血の持続と凝固障害の合併が懸念されるため、輸血療法
③血液型の確定を待たずに実施
☞③より、異型適合輸血を行うこととなる。この際に用いるのは、O型の赤血球とAB型の血漿である。Rh(−)は日本においてごく稀なので、Rh(+)が用いられる。

正答率:99%

テーマ:血液型の確定を待たずに投与が可能な輸血製剤

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