116B32

78歳の女性。左側が見えにくいことを主訴に来院した。本日、朝食時に左側にある味噌汁に気づかず、手をぶつけてこぼした。その後、部屋の戸口に左肩をぶつけた。高血圧症と心房細動で内服加療中である。意識は清明。体温36.5℃。脈拍80/分、不整。血圧154/94mmHg。呼吸数16/分。SpO2 96%(room air)。対座法で左視野障害を認める。四肢の明らかな麻痺は認めない。血液所見:赤血球452万、Hb 13.1g/dL、Ht 41%、白血球8,000、血小板20万、PT-INR 1.0(基準0.9〜1.1)。血液生化学所見:尿素窒素15mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、血糖102mg/dL、 Na 139mEq/L、K 3.8mEq/L、Cl 99mEq/L。

障害部位はどこか。

視交叉
右視神経
左視神経
右後頭葉
左後頭葉

解答: d

116B32の解説

【プロセス】
①高血圧症と心房細動(脈拍不整)で内服加療中
②対座法で左視野障害
☞①より心原性脳塞栓症が考えやすい。これによる②(左同名半盲)がみられている。

【選択肢考察】
a 両耳側半盲をみる。
b 右眼の視力低下をみる。
c 左眼の視力低下をみる。
d 正しい。左同名半盲をみる。
e 右同名半盲をみる。

正答率:85%

テーマ:視路における障害部位

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