116A55

24歳の医療職。採血中に患者に使用した注射針を誤って指に刺した。患者と医療職の検査結果を示す。

 患者:HBs抗原(+)、HBs抗体(−)、HCV抗体(−)

 医療職:HBs抗原(−)、HBs抗体(−)、HCV抗体(−)

医療職への対応として適切なのはどれか。

無投薬
HBワクチンの単独投与
核酸アナログ製剤の投与
抗HBsヒト免疫グロブリンの単独投与
HBワクチン及び抗HBsヒト免疫グロブリンの投与

解答: e

116A55の解説

【プロセス】
医療職の針刺し事故。患者がHBs抗原(+)であることからB型肝炎ウイルスへの感染がある。一方、医療職はHBs抗原(−)なので現時点での感染はなく、HBs抗体(−)であることから防御機構も持ち合わせていないと分かる。ゆえに感染対策が必須となる。

【選択肢考察】
a 上述の通り、感染対策が必須。
b ワクチンの効果発現までは時間がかかるため、単独投与では不十分。
c 慢性化したB型肝炎に有効。感染防御に用いる薬剤ではない。
d 免疫グロブリンの効果は投与から数か月しか持続しない。単独投与では不十分。
e 正しい。免疫グロブリンにて当面の防御をし、同時にワクチンにて能動免疫獲得を期待するのが最適な対応である。

正答率:94%

テーマ:B型肝炎患者の採血中に針刺ししてしまった際の対応

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