116A24

45歳の男性。嗄声を主訴に来院した。2年前から誘因なく嗄声が出現し、咽喉異物感と慢性的な咳が続いている。喫煙歴と飲酒歴はない。喉頭内視鏡写真を別に示す。

最も考えられるのはどれか。

喉頭癌
声帯結節
喉頭乳頭腫
声帯ポリープ
喉頭白斑〈板〉症

解答: c

116A24の解説

【プロセス】
①2年前から誘因なく嗄声
②咽喉異物感と慢性的な咳
③喫煙歴なし
④喉頭内視鏡写真では両側の声帯ないし仮声帯に白色の隆起性病変
☞実質的に④の画像一発問題であろう。喉頭乳頭腫が考えやすい。①②の症候も矛盾しない。本疾患の原因はヒトパピローマウイルス感染であり、喉頭癌のような喫煙がリスクとなるものとは異なる(③)。

【選択肢考察】
a 喫煙者に多い。また2年間にわたる緩徐な進行も考えにくい。
b 声帯前方1/3あたりに左右対称の結節病変がみられることが多い。
c 正しい。上記の通り。
d 通常、片側性に1つのみみられる。本画像のように隆起性病変が多発することはない。
e 喫煙者に多い前がん病変。隆起性はなく、平坦な病変がみられる。

正答率:46%

テーマ:喉頭乳頭腫の診断

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし