115F37

35歳の女性。月経痛と過多月経を主訴に来院した。月経は周期28日型、整、持続8日間。3年前から月経痛に対して市販の鎮痛薬を服用しているが、6か月前から仕事や日常生活に差し支えるようになったため受診した。内診で子宮は15cmに腫大し硬く、可動性は良好である。付属器は触知しない。血液所見:赤血球340万、Hb 9.0g/dL、Ht 28%、白血球4,100、血小板23万。骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像を別に示す。

診断はどれか。

子宮筋腫
子宮体癌
子宮肉腫
子宮腺筋症
子宮内膜増殖症

解答: d

115F37の解説

【プロセス】
①35歳女性
②月経困難症状
③子宮は15cmに腫大し硬い
④可動性は良好
⑤貧血あり
⑥MRIにて子宮壁の肥厚と筋層内の点状領域
③からは子宮腫瘍を考えるが、④より悪性ではなさそうだ。①⑥より子宮腺筋症の診断。②⑤も矛盾しない。

【選択肢考察】
a MRIにて境界明瞭な腫瘤影が描出されるはず。
b 与えられた情報から悪性腫瘍は考えにくい。
c 与えられた情報から悪性腫瘍は考えにくい。
d 正しい。上記の通り。
e 子宮体癌の前癌病変。MRIから子宮内膜の病的肥厚は指摘できず、否定的。

正答率:72%

テーマ:子宮腺筋症の診断

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