115D53

50歳の男性。胸やけを主訴に来院した。1年前から揚げ物を食べた後に胸やけを自覚し、2か月前から毎日不快な胸やけがあるため受診した。既往歴と家族歴に特記すべきことはない。喫煙は40本/日を30年間、飲酒は日本酒3合/日を30年間。身長165cm、体重85kg。上部消化管内視鏡像を別に示す。

この患者にあてはまるのはどれか。

下部食道に憩室がある。
酸分泌抑制薬の適応となる。
バルーン拡張術が必要である。
足を上げて寝ることが勧められる。
診断に食道pHモニタリングが必須である。

解答: b

115D53の解説

【プロセス】
①胸やけ(揚げ物を食べた後など)
②喫煙と飲酒歴
③身長165cm・体重85kg(BMI 31.2と肥満)
④上部消化管内視鏡像にて食道胃粘膜接合部の発赤・ヒトデ状の線状びらん
胃食道逆流症〈GERD〉の診断。②③はGERDの増悪因子である。

【選択肢考察】
a 画像にて憩室は指摘できない。
b 正しい。プロトンポンプ阻害薬〈PPI〉が有効。
c 食道アカラシアの治療。
d 胃液の逆流がしやすくなるため、逆効果。
e GERDに対して有用な検査ではあるも、診断に必須なわけではない。

正答率:90%

テーマ:胃食道逆流症〈GERD〉について

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