115D48

54歳の男性。脳梗塞後の右片麻痺のため回復期リハビリテーション病棟に入院中である。発症して1か月経過し、痛みの訴えはない。意識は清明。身長168cm、体重60kg。言語理解は良好であるが、言語表出は単語レベルである。構音障害は認めない。徒手筋力テストで右上肢筋力は4で、手指も1本ずつ順番に指折りと伸展が可能である。徒手筋力テストで右腸腰筋4、右大腿四頭筋4、右前脛骨筋4である。座位、立位は安定している。右半身の表在覚、位置覚ともに正常である。

この患者に必要なのはどれか。

三角巾使用による右上肢固定
長下肢装具使用での歩行訓練
日常生活における右手使用の指導
環境制御装置を用いたナースコール
文字盤使用によるコミュニケーション

解答: c

115D48の解説

【プロセス】
①脳梗塞後の右片麻痺のため回復期リハビリテーション病棟に入院中
②言語理解は良好であるが言語表出は単語レベル・構音障害は認めない
③右上肢筋力はMMT4
④手指も1本ずつ指折りと伸展が可能
⑤右腸腰筋・大腿四頭筋・前脛骨筋力はMMT4
⑥座位・立位は安定
⑦右半身の表在覚、位置覚ともに正常
与えられた情報から選択肢1つ1つを照合し、どれが必要か考えていくこととなる。

【選択肢考察】
a ③より必要ない。
b ⑤⑥より必要ない。
c 正しい。麻痺側をなるべく動かす指導をすることはリハビリテーションで重要なことである。
d 音やセンサーを使って機械を操作するものが環境制御装置だ。たとえばストローを咥え息を送ることで電動ベッドを起き上がらせるような仕組みを設定することができる。重度身体障害者に用いられることが多い。本患者は③④より通常のナースコールが使えると考えられ、必要ない。
e ②より必要ない。

正答率:76%

テーマ:脳梗塞後の右片麻痺患者に必要なリハビリテーション

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