115D47

6か月の女児。BCG接種部位が赤く腫れてきたため母親に連れられて来院した。BCG接種後28日目に接種部位が赤く腫れてきたことに気付き受診した。接種部位の写真を別に示す。BCG接種後、同部位の腫脹はなく、接種後21日目頃より徐々に腫脹してきた。これまで成長や発達に異常を指摘されたことはないという。

対応として正しいのはどれか。

心配ないと説明する。
抗結核薬の投与を行う。
ツベルクリン反応を行う。
腫脹部位の抗酸菌塗抹・培養検査を行う。
結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法〈IGRA〉を行う。

解答: a

115D47の解説

【プロセス】
①6か月児
②BCG接種後28日目に接種部位が赤く腫れてきた
③接種部位の写真でも確かに腫れている
④接種後21日目頃より徐々に腫脹
「BCG接種部位が赤く腫れてきた」というキーワードを聞くと、ついついコッホ現象や川崎病を想起してしまう。が、コッホ現象なら通常1週以内にみられるはずであるし、川崎病であれば発熱など他の随伴症状を伴うはずだ。④からは正常な免疫反応であると考えられる。特に対処する必要はない。

【選択肢考察】
a 正しい。通常の変化であり、心配はない。
b 結核感染は考えにくい。
c コッホ現象への対処である。
d 腫脹部位には結核菌が存在するため、高確率で陽性となる。意味のない検査。
e ワクチン接種に依存しない測定法であるが、すでに述べたように結核感染は考えにくいため、不要。

正答率:56%

テーマ:BCG接種後28日目に接種部位が赤く腫れた乳児への対応

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