115D45

22歳の男性。咽頭痛と微熱を主訴に来院した。10日前から咽頭痛と37℃台の発熱があった。体温38.3℃。扁桃腫大は認めない。両頸部に径0.5cmのリンパ節を2個ずつ触知するが疼痛や圧痛はない。肝臓および脾臓を肋骨弓下にそれぞれ1cm触知する。血液所見:白血球3,600(桿状核好中球3%、分葉核好中球16%、単球13%、リンパ球59%、異型リンパ球9%)。血液生化学所見:AST 325U/L、ALT 286U/L。CRP 6.7mg/dL。

適切な治療薬はどれか。

アシクロビル
アセトアミノフェン
アンピシリン
オセルタミビル
プレドニゾロン

解答: b

115D45の解説

【プロセス】
①若年男性
②咽頭痛と微熱
③両頸部に径0.5cmのリンパ節を2個ずつ触知(無痛性)
④肝脾を触知
⑤異型リンパ球9%
⑥AST・ALT上昇
キーワードの嵐。伝染性単核球症〈IM〉の診断。

【選択肢考察】
a 単純ヘルペスや水痘・帯状疱疹ウイルスには有効だが、EBウイルスには無効。
b 正しい。解熱鎮痛薬による対症療法がメインとなる。
c IM患者にアンピシリンを投与すると皮疹の出現ないし増悪をきたすため、★禁忌★。
d インフルエンザウイルスの治療薬である。
e 副腎皮質ステロイド薬。IMでは血球貪食症候群を合併した例や、扁桃腫大が高度になり気道閉塞したケースで使われることがあるも、今回はいずれにも該当しない。

正答率:70%

テーマ:伝染性単核球症〈IM〉の治療薬

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