115D42

40歳の初妊婦(1妊0産)。妊娠36週の妊婦健康診査で血圧の上昇が認められたため、緊急入院となった。妊娠32週までは特に異常を指摘されていなかったが、妊娠34週の妊婦健康診査で軽度の血圧上昇を指摘されていた。既往歴に特記すべきことはない。体温36.9℃。脈拍80/分、整。血圧160/100mmHg。腹部は軟で、子宮に圧痛を認めない。両下肢に浮腫を認める。尿所見:尿蛋白は2+。随時尿の尿蛋白/Cr比は1.0g/gCr(基準0.15未満)。血液所見:Hb 11.0g/dL、血小板23万。血液生化学所見:AST 15U/L、ALT 10U/L、LD 180U/L(基準120~245)。胎児心拍数陣痛図で、胎児はreassuringで子宮収縮は認めない。

診断はどれか。

妊娠高血圧
HELLP症候群
高血圧合併妊娠
妊娠高血圧腎症
加重型妊娠高血圧腎症

解答: d

115D42の解説

【プロセス】
①妊娠36週
②妊娠32週までは特に異常を指摘されていなかった
③血圧160/100mmHg
④尿蛋白2+・随時尿の尿蛋白/Cr比1.0g/gCr
⑤Hb 11.0g/dL
⑥AST 15U/L・ALT 10U/L
⑦LD 180U/L
③より妊娠高血圧症候群〈HDP〉を考える。②④から妊娠高血圧腎症の診断。

【選択肢考察】
a 腎症がみられるため、否定的。
b ⑤⑥⑦より否定的。
c ②より否定的。
d 正しい。上記の通り。
e ②より否定的。

正答率:82%

テーマ:妊娠高血圧腎症の診断

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