115D25

38歳の男性。8か月前に高所から転落して頸髄損傷と診断された。退院に向けたリハビリテーションを施行している。自宅はバリアフリー改修工事を行った。現在の筋力は徒手筋力テストで両側とも上腕二頭筋5、橈側手根伸筋5、上腕三頭筋4、深指屈筋0、小指外転筋0である。体幹筋と下肢筋の随意運動は不可能である。両上肢尺側、体幹および両下肢の感覚は脱失している。

退院後の屋内での移動手段として考慮すべきなのはどれか。

普通型車いす
歩行器での歩行
松葉杖での歩行
短下肢装具と杖での歩行
下顎コントロール電動車いす

解答: a

115D25の解説

【プロセス】
①転落による脊髄損傷
②上腕三頭筋(C7支配)力の軽度低下
③深指屈筋・小指外転筋(C8支配)力の欠落
④体幹筋と下肢筋の随意運動は不可能
⑤両上肢尺側・体幹および両下肢の感覚脱失(C8以下の感覚障害)
②〜⑤よりC8以下の障害と考えられる。C7の機能はやや低下しているも残存していそうだ。

【選択肢考察】
a 正しい。上腕二頭筋が機能しているため、普通型車いすは使用可能である。
b ④より使用は不可能と考えられる。
c ④より使用は不可能と考えられる。
d ④より使用は不可能と考えられる。
e 普通型車いすが使える以上、ここまでの補助は不要。

正答率:72%

テーマ:頸髄損傷患者の退院後の屋内での移動手段

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