115B40

20歳の女性。四肢の皮疹を主訴に来院した。2週前に手掌に皮疹が出現し、その後下肢に皮疹が広がったため受診した。発熱や盗汗、腹痛や体重減少はない。既往歴として2年前のクラミジアによる骨盤腹膜炎がある。意識は清明。バイタルサインに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側頸部、腋窩および鼠径部にリンパ節腫脹を認める。手掌と足底の皮疹の写真を別に示す。血清RPRは陽性である。

病原体はどれか。

Haemophilus ducreyi
Staphylococcus aureus
Streptococcus agalactiae
Treponema pallidum
Vibrio cholerae

解答: d

115B40の解説

【プロセス】
①若年女性
②四肢の皮疹(画像からバラ疹と分かる)
③クラミジア性骨盤腹膜炎の既往
④リンパ節腫脹(横痃)
⑤血清RPR陽性
①③より性感染症を考える。②④⑤より2期梅毒の診断。

【選択肢考察】
a 軟性下疳菌。梅毒でみられるのは硬性下疳である。古典的な混同を狙った引っ掛け。
b 黄色ブドウ球菌。
c B群溶連菌。
d 正しい。梅毒の原因病原体である。
e コレラ菌。

正答率:99%

テーマ:梅毒の診断

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