115B39

68歳の男性。左肩痛を主訴に来院した。2か月前に左肩痛が出現し、増悪したため受診した。喫煙歴は30本/日を40年間、2年前から禁煙している。脈拍60/分、整。血圧120/88mmHg。呼吸数16/分。胸部エックス線写真(A)及び胸部造影CT(B)を別に示す。経気管支肺生検で肺腺癌と診断された。

認める可能性が高いのはどれか。

左散瞳
顔面浮腫
左眼瞼下垂
左上肢の浮腫
左側の発汗増加

解答: c

115B39の解説

【プロセス】
①高齢男性
②左肩痛
③喫煙歴
④画像A, Bにて左肺尖部の腫瘤陰影
⑤肺腺癌と診断
⑤より診断はすでについている。①③もリスクであり矛盾ない。②④からはPancoast症候群が考えやすい。Pancoast症候群にはHorner症候群を合併することも確認。

【選択肢考察】
a Horner症候群では縮瞳をみる。
b Pancoast症候群と対比されることの多い、上大静脈症候群の症候である。
c 正しい。Horner症候群では眼瞼下垂をみる。
d 腫瘍が鎖骨下静脈に浸潤している場合、みられることがある。しかしながら、画像Bから浸潤は読み取れない。
e Horner症候群では病側の発汗が低下する。

正答率:87%

テーマ:Pancoast症候群の症候

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