115B29

60歳の男性。突然起こった激しい後頭部痛、悪心および嘔吐を主訴に来院した。症状出現後、後頭部痛は少しやわらいだが、市販の鎮痛薬を服薬しても継続したため受診した。来院時、意識は清明で項部硬直は認めなかった。頭部CTを別に示す。

診断として最も考えられるのはどれか。

髄膜炎
片頭痛
脳幹出血
くも膜下出血
急性硬膜下血腫

解答: d

115B29の解説

【プロセス】
①中高年男性
②突然の激しい後頭部痛・悪心・嘔吐
③項部硬直なし
④頭部CTにて脳幹周囲と第4脳室の高吸収域
くも膜下出血〈SAH〉の診断。SAHでは項部硬直が出ることもあるが、初期には認めないことも多く、③の記載は特に矛盾するものではない。

【選択肢考察】
a 項部硬直がみられる可能性が高い。
b 若い頃から反復してみられることが多く、突然発症はしない。
c 画像では脳幹周囲に出血がみられている。脳幹内ではない。
d 正しい。上記の通り。
e 外傷を契機に、画像にて三日月状の高吸収域が出現する。

正答率:94%

テーマ:くも膜下出血〈SAH〉の診断

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