115A70

68歳の男性。左眼の視力低下を主訴に来院した。視力は右矯正0.8、左矯正0.1で、眼圧は右15mmHg、左35mmHg。左眼の写真を別に示す。

考えられる疾患はどれか。2つ選べ

加齢黄斑変性
糖尿病網膜症
内頸動脈狭窄症
網膜色素変性症
裂孔原性網膜剥離

解答: b,c

115A70の解説

【プロセス】
①高齢男性
②左眼の視力低下(左矯正0.1)
③眼圧は左が35mmHgと高値
④画像では虹彩表面に新生血管が指摘可能
④は虹彩ルベオーシスである。正答選択肢のような背景疾患により眼内虚血となり、虹彩に新生血管が発生した結果、隅角がふさがり高眼圧(③)を呈したものと思われる。血管新生緑内障だ。

【選択肢考察】
a 脈絡膜由来の異常新生血管がみられる病態であるが、虹彩には出現しない。
b 正しい。眼内虚血を呈し、新生血管が発生する病態である。
c 正しい。内頸動脈からは眼動脈が分枝する。ゆえに内頸動脈が狭窄していたら、眼内虚血も生じるため、虹彩ルベオーシスの発生理由となる。
d 網膜の杆体細胞変性を中心とする病態であり、血管新生緑内障とは関係ない。
e 視力低下はみられうるも、眼内虚血や血管新生とは直接の関係がない。

正答率:31%

テーマ:虹彩ルベオーシスの原因疾患

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