115A57

36歳の初産婦(1妊0産)。妊娠40週0日に陣痛発来のため入院した。続発性微弱陣痛で分娩が遷延したため、オキシトシンで陣痛促進後、吸引分娩となった。児は、3,800g、女児で、Apgarスコアは8点(1分)、9点(5分)であった。児娩出後30分経過したが、胎盤が自然に娩出されず、出血が持続するため、用手剥離を行った。胎盤娩出後も子宮からの出血が持続しているため、子宮を双手圧迫している。母体は顔面蒼白で冷や汗をかいているが、意識レベルは正常である。体温36.9℃。心拍数120/分、整。血圧80/40mmHg。

ここまでの出血量の推定値はどれか。

500mL
1,000mL
1,500mL
2,500mL
4,000mL

解答: d

115A57の解説

【プロセス】
①36歳の初産婦
②胎盤の用手剥離を行った
③胎盤娩出後も出血が持続
④心拍数120/分・血圧80/40mmHg
Shock Index(心拍数÷収縮期血圧)は1.5である。一般人の場合はShock Index〈SI〉をリットル表記したものが推定出血量となる(例えばSIが1.5なら1.5Lの出血が予想される)が、妊婦の場合は事情が異なる。SIが1のときに1.5L、SIが1.5のときに2.5Lの出血を想定するルールとなっている。ゆえに本症例では2,500mLの出血が推定される。
※妊婦の特例を知らず、1,500mLを選んでしまった受験生が約7割と多かった。

正答率:23%

テーマ:推定される妊婦の出血量

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