115A54

6歳の男児。首を左右に振る動作を主訴に、母親に連れられて来院した。昼食後テレビをみているときに首を左右に振る動作が5分程度続いたため受診した。7か月前から素早い瞬目を繰り返すことに気付かれ、2か月程度で一旦治まった。4か月前から瞬目が再びみられるようになり、突発的、非律動的に顔をしかめたり、首を左右に振ったりするようになった。いずれの症状も睡眠中にはみられず、リラックスしている時に多く出現する。短時間であれば、自分で抑制することができる。神経診察で異常を認めない。

最も考えられるのはどれか。

振戦
チック
バリズム
舞踏運動
アテトーゼ

解答: b

115A54の解説

【プロセス】
①6歳の男児
②首を左右に振る
③素早い瞬目を繰り返す
④突発的・非律動的に顔をしかめる
⑤睡眠中にはみられずリラックス時に多く出現
⑥短時間であれば自分で抑制可
明快なキーワードが羅列されており、チックの診断は容易。正答率もほぼ100%であった。

【選択肢考察】
a 拮抗筋同士の律動的な不随意運動である。一般に振戦は自分で抑制することができない。
b 正しい。上記の通り。
c 上下肢を投げ出すような不随意運動である。
d 四肢遠位部や顔面に好発する、不規則に繰り返される短くやや速い不随意運動である。
e ゆっくり流れるような、うねる不随意運動である。

正答率:98%

テーマ:チックの診断

フォーラムへ投稿

関連トピック