115A31

72歳の女性。右眼の歪視と視力低下を主訴に来院した。約1か月前から右眼が見えにくく、線がゆがんで見える。左眼にも同様の症状があるが、右眼に比べると軽度である。視力は右0.1(0.2×−0.75D)、左0.7(0.9×−0.50D)。

最も考えられる疾患はどれか。

視神経炎
加齢黄斑変性
特発性黄斑円孔
網膜中心静脈閉塞症
網膜動脈分枝閉塞症

解答: b

115A31の解説

【プロセス】
①高齢者
②右眼の歪視(線がゆがんでみえる)と視力低下
③軽度だが左眼にも同様の症状
画像提示もないため情報が少なく、確定診断はできない。しかしながら、「高齢者の両側性歪視と視力低下」ときたら疫学的には加齢黄斑変性をまず考えたい。

【選択肢考察】
a 視力低下はあるも、歪視はない。
b 正しい。上記の通り。
c 通常、片側性。
d 緩徐な視力低下をきたし、また黄斑浮腫を合併した場合は歪視がみられることもある。ゆえに完全否定はできないのだが、冒頭でも述べたように本問で与えられた限られた条件だけから「最も考えられる疾患」と問われた際に選択すべき疾患とは言えない。
e 視野障害や視力低下はあるも、歪視はない。

正答率:96%

テーマ:加齢黄斑変性の診断

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