115A17

22歳の女性。子宮頸がん検診の細胞診で、軽度異形成〈子宮頸部上皮内腫瘍〉疑いとされ精査目的で来院した。子宮がん検診を受けたのは今回が初めてである。内診および経腟超音波検査で子宮と卵巣に異常を認めない。腟鏡診では、子宮腟部に肉眼で異常を認めない。

この患者でまず行うのはどれか。

子宮全摘出
抗ウイルス薬投与
子宮頸部円錐切除
腫瘍マーカー測定
コルポスコピィ検査

解答: e

115A17の解説

【プロセス】
①子宮頸がん検診(細胞診)で軽度異形成〈子宮頸部上皮内腫瘍〉疑い
②膣鏡診では子宮頸部に肉眼的異常なし
②より進行癌は考えにくい。①では細胞診であるため「疑い」となっているが、精密検査を行い確定診断へと持っていきたい。

【選択肢考察】
a 特に進行癌を示唆する所見もなく、検査が不十分な現時点で「まず」子宮全摘出はありえない。そもそも22歳女性であり、今後の挙児希望的側面からもあまりに乱暴な選択肢である。
b 研究・開発が進められているが、115回国試出題時点では一般に実用化していない。
c 異形成に対する治療ではあるも、「疑い」段階である今、まず行うべきことではない。
d SCCの上昇がみられる可能性はあるも、その上昇を示したところで現時点では意義に乏しい。
e 正しい。コルポスコピィ検査による観察と生検をし、精査を行う。

正答率:98%

テーマ:軽度異形成〈子宮頸部上皮内腫瘍〉疑いの患者に行う検査

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし