114D58

日齢0の新生児。Basedow病に罹患している母親から出生した。母親は抗甲状腺薬を服用しており、抗甲状腺抗体は陽性である。

新生児期に最も留意すべきなのはどれか。

血圧
尿量
呼吸数
心拍数
動脈血酸素飽和度

解答: d

114D58の解説

Basedow病に罹患している母親からは、抗TSH受容体抗体〈TRAb〉が胎盤を通過し、新生児の一過性甲状腺機能亢進症をみることがある。
a 甲状腺機能亢進症では確かに血圧も上昇するが、新生児はもともと血圧が低く、上昇したとしてもそこまで顕著とはならない。
b 甲状腺機能亢進症と尿量との直接的な関係はない(低カリウム血症からの腎性尿崩症など強引に矢印をつなぐことはできるが、そこまで考えるのは野暮である)。
c 甲状腺機能亢進症では特に呼吸数の変化はない(心不全からの呼吸数増多など強引に矢印をつなぐことはできるが、そこまで考えるのは野暮である)。
d 正しい。甲状腺機能亢進症では頻脈となる。
e 甲状腺機能亢進症では特に動脈血酸素飽和度の変化はない(心不全からの酸素低下など強引に矢印をつなぐことはできるが、そこまで考えるのは野暮である)。

正答率:82%

テーマ:新生児Basedow病で最も留意すべき所見

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