114D35

21歳の男性。手指の震えを主訴に来院した。18歳時から事務仕事をしていたが、昨年から週に3日午前中、派遣先の大型塗料店で在庫管理の仕事をしている。4日前と一昨日離島でダイビングをし、一昨日の夕方、ジェット旅客機に搭乗し帰宅した。帰路、天候が悪く、機体の揺れのため席から離れることができなかった。帰宅日の就寝時、右中指の近位指節間関節が痛いのに気付いた。昨日も指先の感覚に違和感を覚えたという。本日、字を書く時に指先が震えるため受診した。

最も考えられるのはどれか。

減圧症
動揺病
頸肩腕障害
有機溶剤中毒
VDT作業による障害

解答: a

114D35の解説

ダイビング後の旅客機搭乗、そして手指の震えや関節痛、感覚異常がみられていることから減圧症が考えやすい。
a 正しい。上記の通り。
b いわゆる「乗り物酔い」。
c 文字通り、頸や肩、上腕の疼痛やしびれを自覚する。VDT作業をする者にみられやすい病態であり、今回のエピソードにそぐわない。
d 派遣先が大型塗料店であることからの引っ掛け選択肢であろう。
e 頸肩腕症候群と同じく、今回のエピソードにそぐわない。

正答率:89%

テーマ:減圧症の診断

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