114D31

47歳の男性。右後足部痛を主訴に来院した。テニスの練習中に右足関節を後方から蹴られたような感じとともに断裂音を自覚し、右後足部痛が出現した。歩行は可能であるが、右足のつま先立ちはできない。

この患者にあてはまるのはどれか。

手術治療の適応はない。
足関節の自動運動ができない。
足関節前後方向の不安定性が生じる。
下腿三頭筋の把握テストで足関節が底屈する。
保存療法として足関節背屈制限装具を用いる。

解答: e

114D31の解説

中年男性がテニスの練習中に右足関節を負傷した。後方から蹴られたような感じとともに断裂音を自覚した、とのことでアキレス腱断裂が考えやすい。「つま先立ちはできない」というのも典型的な症候である。
a 手術療法が存在する。
b 底屈がしにくくなるも、完全にできなくなるわけではない。また、背屈は通常通り可能。
c アキレス腱は足関節の底屈時に主に用いられており、前後方向の安定性とは関係しない。
d 「下腿三頭筋の把握テスト」とはThompsonテストのことであろう。把握にて底屈するのが健常人。アキレス腱断裂時は把握にて底屈しなくなる。
e 正しい。保存療法として、足関節を底屈位に保ち、背屈制限をさせる装具が用いられる。

正答率:32%

テーマ:アキレス腱断裂について

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