114D27

71歳の女性。排尿困難を主訴に来院した。1年前から会陰部腫瘤を自覚していたが、自分で腫瘤を元に戻していたという。3か月前から排尿困難が出現したため受診した。身長156cm、体重55kg。体温36.6℃。脈拍72/分、整。血圧132/72mmHg。血液所見:赤血球350万、Hb 11.2g/dL、Ht 34%、白血球4,000、血小板25万。血液生化学所見:尿素窒素23mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL、Na 144mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 100mEq/L。CRP 0.7mg/dL。外陰部の写真を別に示す。

診断はどれか。

直腸脱
膀胱瘤
外陰Paget病
尿道カルンクル
尖圭コンジローマ

解答: b

114D27の解説

高齢女性の排尿困難。膣から球状の物体が飛び出していることが画像から読みとれる。子宮口は同定できないため、子宮脱ではなく、膀胱瘤が考えやすい。
a 直腸脱は直腸が肛門から脱出する病態。膣から出てくるわけではない。
b 正しい。上記の通り。
c 外陰部に湿疹様の皮疹が出現する病態。球状のものが膣から飛び出してくることはない。
d 外尿道口に出現する良性腫瘍。今、球状のものが飛び出しているのは膣であり、外尿道口由来ではない。
e 外陰部に鶏冠状のイボイボが出現する。球状のものが膣から飛び出してくることはない。

正答率:62%

テーマ:膀胱瘤の診断

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