114D23

2歳の男児。腹痛のため母親に連れられて来院した。今朝から間欠的に腹痛を訴えている。排便はあったが、血便ではなかったという。診察時はおとなしくしている。身長86cm、体重11.5kg。意識は清明。体温36.8℃。脈拍100/分、整。血圧96/60mmHg。呼吸数24/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨満しているが軟らかい。臍上部の圧痛を認める。腸雑音はやや亢進している。腹部超音波像を別に示す。

考えられる疾患はどれか。

便秘症
腸重積症
急性虫垂炎
十二指腸潰瘍
腸回転異常症

解答: b

114D23の解説

幼児の間欠的な腹痛。画像ではtarget signがみられており、腸重積症の診断。
a 「排便はあった」とのことで便秘症は考えにくい。
b 正しい。上記の通り。
c 心窩部痛スタートの右下腹部移動、というエピソードが典型的。「臍上部の圧痛」も合致しない。
d ストレスや刺激物による成人発症が多い。空腹時に症状が強くなることはあるも、間欠的な症状は呈さない。
e 十二指腸閉鎖を呈し、double bubble signや胆汁性嘔吐をみる。

正答率:81%

テーマ:腸重積症の診断

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