114C38

68歳の男性。労作時の呼吸困難を主訴に来院した。2年前から階段の昇降ですぐに呼吸困難が出現するようになったという。1年前から食欲もなく、半年間で体重が4kg減少したため、心配になり受診した。喫煙歴は30本/日を45年間。3年前から禁煙している。身長165cm、体重47kg。胸部エックス線写真で両側肺野に著明な透過性亢進を認め、胸部CTで両肺に低吸収域を認めた。呼吸機能検査で閉塞性障害を認めCOPDと診断された。

栄養療法の方針として適切でないのはどれか。

塩分の過剰摂取を避ける。
1回の食事摂取量を減らす。
炭水化物主体の食事にする。
十分なエネルギー量を摂取する。
分岐鎖アミノ酸の摂取を心掛ける。

解答: c

114C38の解説

COPDの診断はついている。栄養に関する一般知識が問われている。
a 血圧の記載は本文にないが、誰であっても塩分の過剰摂取は望ましくない。
b 呼吸困難により食事摂取が滞る。そのため、こまめに食べるよう指導する。
c 誤り。呼吸商の小さい、脂質主体の食事にする。
d 呼吸困難により食事摂取が滞る。そのため、るいそう傾向となりやすい。十分なエネルギー量を摂取するよう指導したい。
e COPDの呼吸困難を改善するためには、呼吸筋を構成する蛋白質をうまく摂取する必要がある。分岐鎖アミノ酸は蛋白摂取源として望ましい。

正答率:55%

テーマ:慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉患者への栄養療法の方針

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