114C37

1歳の女児。咳嗽を主訴に受診した。数日前から咳嗽と鼻汁があり、夜間咳嗽が増強したため両親に連れられて救急外来を受診した。オットセイが吠えるような咳だという。身長80.0cm、体重10.0kg。体温38.2℃。心拍数120/分、整。血圧90/58mmHg。呼吸数28/分。SpO2 96%(room air)。胸骨上窩、鎖骨上窩に陥没呼吸を認める。両側胸部に軽度の吸気性喘鳴を認める。アドレナリンの吸入を行ったが症状が改善しない。

次に必要な対応はどれか。

気管挿管
吸入β2刺激薬投与
呼吸リハビリテーション
マクロライド系抗菌薬投与
副腎皮質ステロイド全身投与

解答: e

114C37の解説

乳児のオットセイが吠えるような咳嗽。吸気性喘鳴を認めていることとあわせ、クループ症候群と考えられる。
a room airでSpO2が96%と保たれているため、気管挿管を急ぐ状況ではない。
b 気管支喘息発作の第一選択。
c COPD患者など慢性疾患に行なわれる。
d クループ症候群の原因はパラインフルエンザウイルスであることが多く、抗菌薬は無効。
e 正しい。クループ症候群に対してはアドレナリン吸入のほか、副腎皮質ステロイドの全身投与が行なわれる。

正答率:20%

テーマ:クループ症候群への対応

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