114B27

52歳の男性。発熱と体幹の皮疹を主訴に来院した。3日前に38℃台の発熱と咽頭痛が出現した。自宅近くの医療機関でNSAIDを処方されたが、顔面と体幹に小水疱が多発したため受診した。妻が2週前に帯状疱疹に罹患したという。径2〜3mmの紅暈を伴う小水疱と小膿疱を播種状に認め、一部にびらんと痂皮を伴う。体幹全体の写真(A)及び拡大写真(B)を別に示す。

この患者の全身を診察した際に水疱が認められる可能性が最も高いのはどれか。

口腔粘膜
腋窩
手掌
肛門周囲
足趾爪

解答: a

114B27の解説

妻が2週前に帯状疱疹に罹患している。本患者では神経の走行に沿った疼痛を伴う皮疹が出ているわけではないため、帯状疱疹になったわけではない。同じウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が原因となる、水痘にかかったのであろう。水痘(みずぼうそう)は一般に小児の疾患として有名だが、今回の例のように成人でみられることもある。画像では紅斑や小水疱、小膿疱、痂皮とさまざまな様相の皮疹が指摘でき、水痘に矛盾しない。
a 正しい。水痘では口腔粘膜にも発疹が出現する。
b 黒色表皮腫などの出現しやすい場所。
c 手足口病や掌蹠膿疱症の出現しやすい場所。
d 尖圭コンジローマやヘルペス潰瘍の出現しやすい場所。
e カンジダなどの出現しやすい場所。

正答率:82%

テーマ:水痘で水疱が認められる部位

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