114B26

24歳の男性。調理中に包丁で右母指を切ったという。現場で創部をガーゼで圧迫し来院した。脈拍72/分、整。血圧110/60mmHg。呼吸数18/分。SpO2 98%(room air)。ガーゼによる圧迫を解除して創部を観察し止血されているのを確認したが、この際に創部を見た患者が気分不快を訴えた。顔面は蒼白で多量の発汗を認める。

直ちに行うべき対応はどれか。

仰臥位にする。
AEDを装着する。
アドレナリンを筋注する。
深呼吸するように指導する。
創部を強くガーゼで圧迫する。

解答: a

114B26の解説

包丁で指を切ってしまった若い男性。創部を見たあとに気分不快が出現している。血管迷走神経反射であろう。
a 正しい。仰臥位にて脳血流を増加させるべきである。
b 心停止状態ではないため、不要。
c アナフィラキシーへの対応である。
d 気持ちを落ち着かせる作用はあるかもしれないが、一般的に血管迷走神経反射に対して行われる指導ではない。
e 大量出血による出血性ショックではないため、ガーゼ圧迫は現在の症状に対する効果はない。

正答率:94%

テーマ:血管迷走神経反射〈VVR〉への対応

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