114A33

23歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。2週前から続く咳嗽および喀痰、4日前から発熱がある。1か月前から喫煙を始めたという。呼吸数22/分。SpO2 89%(room air)。心音に異常を認めない。両側背部にfine cracklesを聴取する。胸部エックス線写真で両側びまん性のすりガラス陰影および浸潤影を認める。胸部CTでは、小葉間隔壁の肥厚を伴うすりガラス陰影、区域を超えた浸潤影を認めた。肺生検組織で著明な好酸球浸潤を認めた。気管支肺胞洗浄液中の好酸球は42%と増加を認めた。

本疾患の特徴として誤っているのはどれか。

気管支喘息の合併が多い。
喫煙が誘因となり得る。
初期の末梢血好酸球数は正常である。
治療後の再発は少ない。
副腎皮質ステロイドの反応性は良好である。

解答: a

114A33の解説

呼吸困難を主訴に来院した23歳男性。胸部エックス線の所見ならびに肺生検にて著明な好酸球浸潤と気管支肺胞洗浄液中に好酸球増加とを認めることから、急性好酸球性肺炎を考える。1ヶ月前から喫煙を始めたとの病歴より、これが契機となった可能性が高い。
a 誤り。急性好酸球性肺炎は好酸球が関与しているため一見迷うが、本疾患はアレルギー性疾患との関連はない。
b 原因の1つとして喫煙がある。
c 好酸球性肺炎発症1分後を考えてみよう。好酸球数は正常である。このように、「病初期の検査所見は正常である」という選択肢が誤りとなる可能性は低い。
d 副腎皮質ステロイドが著効し、再発は少なく予後の良い疾患である。
e 副腎皮質ステロイドが著効し、予後の良い疾患である。

正答率:49%

テーマ:急性好酸球性肺炎の特徴

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