113F79

説明を聞いた患者は家族と相談してからの意思決定を希望し、1週間後の再受診を予定した。その再受診の前日に咳嗽の増加に伴い1回30~50mL程度の喀血を連続して3回認めた。翌日の受診時、咳嗽を頻繁に認めるが喀血は認めず、喀痰には赤褐色の血液が付着している。脈拍104/分、整。血圧140/88mmHg。呼吸数12/分。SpO2 96%(room air)。血液所見:赤血球339万、Hb 9.5g/dL、Ht 29%、白血球8,900、血小板29万。

対応としてまず行うのはどれか。

赤血球液-LR輸血
鎮咳薬投与
鉄剤投与
酸素投与
補液

解答: b

113F79の解説

a 再受診日には喀血や貧血の症状は認めておらず、血液検査でもHb 9.5g/dLと輸血を要する状態ではない。
b 正しい。咳嗽の刺激で喀血が起こっているので、鎮咳薬の処方にて少しでも緩和されるように努める。
c 慢性炎症に伴う貧血は鉄の利用障害であるので、鉄材の投与はあまり効果がない。
d 現在room airでSpO2 96%であり酸素化は十分である。
e 現在血圧も保たれ、飲水も可能であるので補液の必要はない。

正答率:46%

テーマ:【長文3/3】咳嗽が増加して喀血をみる終末期患者への対応

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