113F49

34歳の初産婦(1妊0産)。妊娠37週6日の午前0時に破水感があり、午前1時に受診した。妊婦健康診査は妊娠8週から受けており、特に異常は指摘されていない。来院時、羊水の流出を認め、混濁はなかった。内診で子宮口は3cm開大していた。その後の分娩経過記録を以下に示す。

 午前3時:子宮収縮は10分間隔、子宮口は5cm開大。

 午前10時:子宮口は全開大。

 午前11時:2,850gの女児を娩出。児娩出後、子宮収縮は不良で子宮底マッサージとオキシトシンの点滴投与を行ったが胎盤は自然娩出されず。

 午前11時30分:胎盤用手剥離術により胎盤娩出。胎盤娩出後には子宮収縮は良好となり止血。分娩時の出血量は1,200mL。

正しいのはどれか。

分娩の開始は午前0時である。
適時破水である。
分娩第1期は11時間である。
分娩第3期は30分間である。
分娩時出血量は正常範囲である。

解答: d

113F49の解説

34歳初産婦の分娩経過から選択肢を絞り込む良問。
a 分娩開始は「子宮収縮が10分間隔または1時間に6回以上となったとき」である。ゆえに午前3時に分娩開始とみなされる。
b 来院時、すでに羊水の流出があった。この段階ではそもそも分娩が開始していない。ゆえに前期破水である。
c 分娩第1期は分娩開始〜子宮口全開大まで。ゆえに午前3時〜午前10時までの7時間。
d 正しい。分娩第3期は胎児娩出〜胎盤娩出まで。ゆえに午前11時〜午前11時30分までの30分間。
e 分娩時出血量は500mL以下が正常範囲である。今回は1,200mL出血しており、多い。

正答率:98%

テーマ:周産期の状況評価

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