113E36

69歳の男性。排尿困難を主訴に来院した。2年前から尿線が細いことに気付いていたが年齢のためと考えていた。3か月前から排尿困難を伴うようになったため受診した。直腸指診で前立腺は腫大し、表面平滑、弾性硬で硬結を認めない。尿所見および血液生化学所見に異常を認めない。PSA 1.8ng/mL(基準4.0以下)。腹部超音波検査で前立腺肥大(40mL)を認めた。残尿量は100mLであった。

適切な治療薬はどれか。

α1遮断薬
アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬
カルシウム拮抗薬
抗コリン薬
β3刺激薬

解答: a

113E36の解説

高齢男性の排尿困難。直腸指診で前立腺は腫大しており、その容量は40mLと示されている(参考:20mL未満が正常)。残尿もあり、前立腺肥大症〈BPH〉が考えやすい。
a 正しい。α1遮断薬がBPHの第一選択薬である。
b・c BPHの治療薬ではない。
d 抗コリン薬を利用することにより尿閉が悪化する。禁忌。
e β3刺激薬は過活動膀胱の治療薬である。

正答率:99%

テーマ:前立腺肥大症〈BPH〉の治療薬

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