113E1

医師の職業倫理に反するのはどれか。

他の医師の不適切な医療行為に対して忠告する。
患者からのセカンドオピニオンの求めに応じる。
認定を受けた専門医資格をホームページに掲載する。
自身の業務に関係のない患者の電子カルテを閲覧する。
判断能力のない患者の利益擁護者に病状や治療内容を説明する。

解答: d

113E1の解説

a 「忠告する」という強い表現が使われており、実臨床の現場では不用意な軋轢を生むリスクとなる行為ではあるものの、患者さんの利益を第一に考えた場合、職業倫理に反しているとまでは言えない。
b 患者からのセカンドオピニオンの求めはむろん応じるべきだ。
c 認定を受けているのであれば、専門医資格をホームページに掲載することも問題はない。
d 誤り。自身の業務に関係のない患者の電子カルテを閲覧するのは個人情報保護の観点から望ましくない。
e 判断能力のない患者には擁護者が必要だ。その場合、擁護者に対して病状や治療内容を説明するのは問題ない。
※筆者は自身が初期研修をしていた病院で健康診断を受けたことがある。翌日、病棟看護師から「先生、●●の数値が高かったですね」と何の悪びれもなく世間話の一環の形で話しかけられた。自身の業務に関係がない患者の電子カルテを閲覧することが好ましくないことだ、とそもそも知らなかったのであろう。呆れてものも言えなかったが、これ以降は自分の知り合いのいる医療施設では健康診断を受けないことにしている。

正答率:97%

テーマ:医師の職業倫理に反すること

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