113D49

2歳の男児。1歳5か月ころから時々高熱をきたし、尿路感染症の診断で治療を受けていた。昨日夜から38℃台の発熱があり、軽快しないため来院した。尿所見:蛋白1+、糖(-)、潜血1+、沈渣に赤血球1~4/HPF、白血球50~99/HPF。血液所見:赤血球488万、Hb 12.4g/dL、Ht 37%、白血球14,800、血小板30万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL、AST 29U/L、ALT 18U/L、尿素窒素9mg/dL、クレアチニン0.5mg/dL。CRP 8.6mg/dL。尿沈渣のGram染色でGram陰性桿菌を認めた。急性腎盂腎炎と診断し、抗菌薬で治療を行った。解熱後の排尿時膀胱尿道造影像を別に示す。

適切な治療法はどれか。

腎盂形成術
尿管カテーテル留置術
尿道切開術
膀胱拡大術
膀胱尿管逆流防止術

解答: e

113D49の解説

尿路感染を繰り返す2歳男児。排尿時膀胱尿道造影像では、膀胱から左腎盂への逆流が認められ、膀胱尿管逆流症と診断する。
a 腎盂尿管移行部狭窄症に対して行う。
b 尿管カテーテルを留置しても逆流を防止できない。
c 尿道狭窄症に対して行う。
d 膀胱の大きさは正常であり、必要ない。
e 正しい。尿路感染症を繰り返し、排尿時膀胱尿道造影にて尿管への逆流を認めることから手術適応である。

正答率:96%

テーマ:膀胱尿管逆流〈VUR〉の治療法

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