113C47

24歳の女性。発熱と頸部腫瘤を主訴に来院した。2か月前から左頸部腫瘤を自覚していた。2週間前に発熱と寝汗が出現し、改善しないため受診した。6か月で7kgの体重減少があった。体温37.8℃。脈拍96/分、整。左頸部、左鎖骨上窩および両側鼠径部に弾性硬、圧痛のない径2~3cmのリンパ節を4個触知する。左頸部リンパ節の生検組織のH-E染色標本を別に示す。免疫染色ではCD30陽性の細胞を認める。

この患者に行う治療に含むべき薬剤はどれか。

イソニアジド
リツキシマブ
ビンクリスチン
ブレオマイシン
全トランス型レチノイン酸

解答: d

113C47の解説

若年女性の発熱と頸部腫瘤。発熱と寝汗、6か月で7kgの体重減少とB症状が揃っている。弾性硬、圧痛のないリンパ節を触知しており、免疫染色でCD30(リンパ球の細胞表面抗原)陽性の細胞を認める。画像ではReed-Sternberg細胞がみられ、Hodgkinリンパ腫の診断。
a イソニアジドは抗結核薬。
b リツキシマブはCD20陽性の非Hodgkinリンパ腫に有効。
c ビンクリスチンは非Hodgkinリンパ腫の標準治療であるCHOP療法の1つ(Oに該当;Oncovin〈オンコビン〉という商品名がビンクリスチンに該当するため、Oだと覚えにくいのが難点なのだが)。
d 正しい。ブレオマイシンはHodgkinリンパ腫の標準治療であるABVD療法の1つ(Bに該当)。
e 全トランス型レチノイン酸は急性前骨髄球性白血病〈APL〉(急性白血病のM3)に有効。

正答率:49%

テーマ:Hodgkinリンパ腫の治療薬

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