113B48

次の文を読み、48、49の問いに答えよ。

68歳の男性。一過性の意識消失を主訴に来院した。

現病歴:買い物中に突然目の前が真っ暗になり、意識を失って転倒した。居合わせた家族によると30秒後に速やかに意識を回復したとのことであった。そのまま家族に連れられて受診した。

既往歴:10年前から高血圧症で自宅近くの診療所に通院中。

生活歴:喫煙は10本/日を68歳まで40年間。飲酒は機会飲酒。

家族歴:父親は70歳時に大腸癌で死亡。

追加して確認すべき情報で重要度が低いのはどれか。

内服薬
動悸の有無
胸痛の有無
黒色便の有無
頭位変換時のめまいの有無

解答: e

113B48の解説

高齢男性の一過性の意識消失。本患者では高血圧の既往と喫煙歴から動脈硬化の背景がありそうだ。また「30秒後に速やかに意識を回復」という記載もヒントになる
a 「高齢者とクスリ」はいついかなるときも頭の片隅に置いておきたい。むろん確認すべき情報だ。
b・c 不整脈や虚血性心疾患由来の意識消失の可能性を確認する。
d 消化管出血由来の貧血による意識消失の可能性を確認する。
e 誤り。良性発作性頭位めまい症〈BPPV〉を疑った時に聴取すべき情報だ。BPPVでは意識消失をきたさない。

正答率:98%

テーマ:【長文1/2】一過性意識消失の鑑別に確認すべき情報

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