113A69

40歳の女性。頭部MRIの異常所見を指摘され来院した。1か月前から時折前頭部の鈍い痛みを自覚している。1週間前に職場同僚がくも膜下出血で入院したため、心配になり自宅近くの医療機関を受診し、頭部MRIで異常を指摘されたため紹介受診した。身長162cm、体重45kg。体温36.2℃。脈拍76/分、整。血圧124/78mmHg。身体診察に明らかな異常を認めない。頭部造影MRIを別に示す。

異常が予想される検査はどれか。2つ選べ

視野検査
脳波検査
聴力検査
脳脊髄液検査
平衡機能検査

解答: c,e

113A69の解説

中年女性の頭部MRIの異常。画像では左小脳橋角部、内耳道部分に高信号域がみられている。聴神経鞘腫が考えやすい。「前頭部の鈍い痛み」は本人の心配するくも膜下出血〈SAH〉のような緊急疾患によるものではなく、聴神経鞘腫の局所圧迫によるものが考えやすい。聴神経は蝸牛神経(聴力を担う)と前庭神経(平衡機能を担う)が合わさったものであることに注意。
a 視野の異常はみない。
b 脳波の異常もみない。
c 正しい。聴力低下が予想される。
d 脳脊髄液の異常はみない。
e 正しい。平衡機能異常が予想される。

正答率:97%

テーマ:聴神経鞘腫で異常が予想される検査

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